きもの豆知識
きもの・帯
着物で季節を楽しもう~衣替えの知識~
石川県小松市にあります、
着物専門店あかねの北川です。
今日のあかねの豆知識のテーマは
「着物の衣替え」についてです。
私達が日常を洋服で過ごす時も
季節や気温などから
着るものをかえますよね?
四季のある日本では洋服に限らず、
当然着物の世界においても
季節に応じた「衣替え」をするのです。
見た目は同じ形にみえる着物や帯ですが、
よく見てみると寒い季節には温かく、
暑い季節には涼しき装えるようになっています。
【きもの】
まずはメインになる着物の仕立てについて
ご説明します。
着物の仕立ては大きく分けて2種類あります。
★袷仕立て
裏地の付いている着物。
胴裏という胴体の裏地と、八掛という袖口や
裾などに着いた裏地が付いています。
生地が重なっているので、温かく過ごせます。
★単衣仕立て
裏地の付いていない着物。
透けない表地を仕立てた単衣と
透け感のある表地の物があります。
透け感のある表地は主に
「絽」「紗」「麻」などがあり、
盛夏に着る単衣の着物で、
「薄物」とよんでいます。
着物の「衣替え」は
この仕立てと表地の違いにより
キレイに線引きされているのです。
つまり・・・
★10月~5月 →→ 袷
★ 6月 →→ 単衣
★ 7月~8月 →→ 薄物
★ 9月 →→ 単衣
と和服の衣替えのルールとして
暦の上で決められているのです。
【帯】
着物だけではありません。
もちろん帯だって「衣替え」はありますよ。
帯には袋帯と名古屋帯と細帯があり
それぞれに染帯と織の帯に分けられますが
どんな帯でも衣替えの時に知っておくべき
ルールは、透け感があるか、ないかです。
つまり・・・
★透けない帯 → 真夏以外の3シーズン
★透け感のある帯 → 盛夏
ということです。
↑↑こちらはなる帯の代表格。「絽綴れ」の
名古屋帯。透け感があって、とても涼しげです。
夏帯は織り方で透け感や風合いが違います。
「絽」の他に「紗」「羅」「麻」などが
あります。
真夏以外の3シーズンは透けなければOkです。
ただ、6月後半や9月の前半はとても暑い日が
あるので、コーディネートが難しい時期です。
少しでも涼しく…と思ったら
芯のない八寸名古屋帯を選ぶのがおすすめです。
↑こちらは6月後半の単衣のコーディネート例。
夏に向かっていく季節なので
寒色系の単衣に八寸名古屋帯を合わせました。
半衿・帯揚げはレースを使い、
帯締めは3分紐に陶器の帯留を通し、
全体的に涼しげに見える着こなしです。
そうなんです!
実は半衿・帯〆・帯揚げも、季節とともに
衣替えをするのです。
【小物】
小物(=帯〆・帯揚げ・半衿)も
透け感があるかないかで
季節を分けます。
帯同様に、
★透けないもの→ 真夏以外の3シーズン
★透けているもの→ 盛夏
ということです。
↑こちらは夏の帯〆・帯揚げです。
夏の帯揚げはやはり夏の織物「絽」!
帯〆もレース組の透け目があるものです。
半衿は絽・麻・レース・ビーズが夏用として
おすすめです。
洋服もそうですが、和服でも季節先取りで
コーディネートするのがオシャレ上級者。
季節の変わり目には、小物から先の季節へと
移っていきます。
たとえば…半衿や、帯〆から。
徐々に目立つものを衣替えしていきます。
10月~5月は、長い袷の時期ですので、
「衣替え」というわけではないのですが、
秋には秋らしく…春には春らしく…
季節に合った色や柄を選ぶといいですね。
そんな風に、一年中、季節を楽しみながら
着物を楽しんでいただきたく思います。
あまり難しく考えることはありません。
「臨機応変」に・・・と私は思っています。
この頃は、暦通りの気温ではない日も多いので、
ルールにきっかり合ってなくても
いいと思います。
その日の気温にあったものを上手に
合わせましょう。
わからないことがあれば
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